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クローブ(丁子:チョウジ)のユージノール:西洋医学から東洋医学、さらには日常まで、科学が証明する多面的効果を探る

クローブ(丁子)
【注意事項】
本記事は、クローブに含まれるユージノール成分の科学的知見を紹介するものであり、自己判断での治療を促すものではありません。歯の痛みや口内炎、その他の健康上の問題がある場合は、必ず歯科医院または医療機関を受診してください。

私たちが日常的に使う香辛料の中に、実は驚くべき健康効果と多様な実用性を秘めた天然成分があります。それがユージノール(オイゲノール)です。クローブ(丁子)から抽出されるこの芳香成分は、歯科治療から料理、防虫剤まで、さまざまな場面で活躍しています。本記事では、最新の科学的知見に基づいて、ユージノールの医学的効果と意外な日常応用について、科学的根拠とともにご紹介します。

ユージノールって何?

ユージノールは、クローブ(Syzygium aromaticum)の精油に45~90%も含まれる主要成分です。化学的には4-アリル-2-メトキシフェノールと呼ばれるフェノール系化合物で、特徴的な甘くスパイシーな香りを持っています。

世界保健機関(WHO)は、ユージノールを一般的に安全(GRAS)で非変異原性の物質として公式認定しており、食品添加物や医療用途での使用が承認されています。

医学的効果:科学が証明する健康パワー

1. 歯科領域での確立された応用

ユージノールは150年以上にわたり歯科臨床で使用されてきた実績ある成分です。

酸化亜鉛ユージノールセメント(ZOE)の適応と効能

項目内容
主な適応仮封材、仮充填材、窩洞ライナー、根管治療時の仮詰め、歯髄鎮静材
効能(作用)鎮痛作用、鎮静作用、抗菌作用、抗炎症作用、組織親和性
使用期間短期間の仮詰め材として使用
利点歯髄への刺激が最も少ない、優れた辺縁封鎖性、生体親和性が高い
欠点レジン系修復材の下に使用すると、ユージノールがレジンの硬化を阻害する恐れがあるため、歯髄直接覆髄には不適切
主成分粉末:酸化亜鉛(ZnO)80~90%、液体:ユージノール85%+オリーブ油15%
機械的性質強度が低いため、長期的な永久充填材には不適切
抗菌作用ユージノール浸出による抗菌・静菌作用

ちなみに、歯科でよく使われている、臭いがして揮発性が高い物質ということは……

昔の歯医者特有の「あの臭い」は何だったのか? ―― 最近の歯科医院ではあの臭いがしない理由

話を戻して、最近の論文では以下のようなものがあります。

急性歯髄炎の痛み緩和

フランスの大学病院で実施された2023年の臨床試験では、急性歯髄炎(歯の神経の炎症)の応急処置にユージノールを使用したところ、一般的な局所麻酔薬アルチカインを上回る成果が得られました。

項目ユージノール群アルチカイン群統計的意義
初期の痛みレベル(VAS)7.537.53
24時間後の痛みレベル1.052.89p = 0.025 ✓
疼痛低減幅6.244.89有意に優れている

つまり、ユージノールは一般的な歯科用麻酔薬よりも効果的に痛みを和らげることができたのです。

根管治療での優れた成績

中国の2024年臨床研究では、根管治療とユージノールセメントの併用により、以下の成果が報告されています。

評価項目ユージノール併用群従来法のみ統計的有意性
治療効果率95.7%76.1%p < 0.05 ✓
術後合併症率6.5%26.1%p < 0.05 ✓
炎症マーカーの改善顕著軽度p < 0.05 ✓

2. 抗菌・抗真菌作用

ユージノールは、グラム陽性菌・グラム陰性菌の両方に対して広範な抗菌活性を持っています。細菌の細胞膜を破壊して膜の透過性を増加させ、細胞内のATP、カリウム、タンパク質が漏出させることで殺菌効果を発揮します。さらに、DNAの構造に結合してDNA損傷を引き起こすというメカニズムで、複数の方向から細菌を攻撃するのです。

真菌に対しても同様に強力で、Candida parapsilosis(カンジダの一種)に対する研究では、256 μg/mLの濃度でわずか4時間以内に99.9%の真菌細胞を死滅させることが確認されました。

3. 抗炎症作用:体内の炎症を根本的に抑える

ユージノールの抗炎症効果は、NF-κB(核転写因子カッパB)というシグナル伝達経路を阻害することで発揮されます。これは炎症の「スイッチ」を切るようなメカニズムで、体内の炎症を引き起こすサイトカインが大幅に減少します。2024年の最新研究では、ユージノール投与により関節炎モデルのラットで自発運動が増加し、炎症細胞浸潤が有意に減少したことが報告されています。

4. 咳止め・去痰作用:呼吸器のサポート

クローブに含まれるユージノールは、数百年前から咳、気管支炎、喘息などの呼吸器疾患の治療に使用されてきました。現代の研究により、その有効性が科学的に証明されています。ユージノールは気道の粘液クリアランスを促進し、去痰効果をもたらします。肺の炎症を軽減する際には、TNF-αレベルを低減させ、NF-κBシグナリングを阻害することで、好中球浸潤を減らします。さらに気管支拡張効果も持ち、喫煙誘発性急性肺損傷モデルではユージノール処置により気管支収縮指数が低下することが確認されています。

実際の臨床では、蜂蜜との混合で慢性咳の改善が報告されており、クローブ茶の蒸気吸入による呼吸器疾患症状の緩和も期待できます。

5. 解熱作用:市販の解熱薬を超える効果

ユージノールは、一般的な解熱薬アセトアミノフェンよりも優れた解熱効果を示すことが動物実験で確認されています。ウサギを用いた実験では、IL-1βで誘発した発熱に対して、ユージノール投与がアセトアミノフェンより効果的でした。特に注目すべき点は、ユージノールはより低い用量で、アセトアミノフェンと同等の68%の発熱低減効果を達成したことです。この発見は、ユージノールが従来的な鎮熱薬よりも強力な抗熱発症活性を持つことを強く示唆しています。

6. 抗高血圧作用:血管を拡張させて血圧を低下

ユージノールは、TRPV4チャネル活性化を通じて血管を拡張させ、血圧を低下させるメカニズムを持っています。具体的には、血管内皮細胞のTRPV4チャネルが活性化されると、一酸化窒素(NO)の産生が増加し、メセンテリック動脈が弛緩します。その結果、統計的に有意な継続的血圧減少(25分以上継続)が見られます。正常血圧ラット、高血圧ラット両方で血圧低下が実現したことから、新世代の降血圧薬開発の候補として注目されています。

7. 消化器保護:胃粘膜を守る

数世紀にわたり、胃炎、吐き気、下痢の治療にクローブが使用されてきた伝統は、現代の科学研究によって裏付けられています。ユージノールの低用量投与により、粘液分泌が促進され、胃粘膜バリアが強化されます。同時に炎症性サイトカインが低減され、プロスタグランジンE2(PGE2)の合成が増加することで粘膜血流が改善されるのです。

しかし重要な注意点として、ユージノールは用量依存性を示します。低用量では胃を保護しますが、高用量での過剰摂取は逆に潰瘍を悪化させ、肝毒性のリスクも増加させます。適切な量の使用が極めて重要です。

オランダ人医師によってもたらされたイギリス発祥の胃薬で、1879(明治12)年に発売された太田胃散にも含まれています。

8. 肝臓保護と抗酸化作用

ユージノールは、肝臓を毒性物質から保護する強力な肝保護効果を示します。四塩化炭素(CCl4)誘発肝損傷モデルでは、ユージノール投与により肝臓酵素(SGOT)の上昇が防止されました。また、ヒ素中毒に対する保護作用も報告されており、ユージノール投与により砒素の肝臓蓄積が低減され、脂質過酸化が抑制されます。

この抗酸化メカニズムは、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)やグルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)などの抗酸化酵素の活性増加を通じて発揮されます。結果として活性酸素種(ROS)生成が低減され、グルタチオン(GSH)レベルが回復します。

9. 神経保護とアルツハイマー病予防

ユージノールは、脳組織を神経毒性物質から保護し、認知機能を維持する可能性を持っています。鉛およびグルタミン酸ナトリウム(MSG)による神経毒性に対する保護効果が報告されており、脳由来神経栄養因子(BDNF)発現の回復により神経保護機能を発揮します。海馬神経細胞の構造保全も確認されています。

アルツハイマー病への応用可能性として、アミロイドベータ(Aβ)プラーク蓄積の予防、酸化ストレスと炎症の軽減、記憶機能の改善が期待されています。これらのメカニズムは、NF-κB経路の阻害による神経炎症軽減、カルシウムホメオスタシスの維持、シナプス可塑性の保護を通じて発揮されます。

10. 抗がん・抗腫瘍活動

ユージノールは複数のがん細胞株に対してアポトーシス(細胞死)を誘導する活性を示しています。大腸がん細胞に対しては、コロン癌細胞に対するアポトーシス誘導、DNA断片化、カスパーゼ3活性化が報告されています。メラノーマ(皮膚がん)では細胞周期停止(S期)とアポトーシス、DNA合成阻害が起こり、肺がんでは細胞増殖抑制、転移抑制、血管新生阻害が観察されます。胃がんに対しては、NF-κB刺激の抑制によるがん予防効果が期待されています。

これらの効果は、活性酸素種(ROS)産生増加による酸化ストレス、ミトコンドリア膜電位の消散、p53とカスパーゼの活性化、Bcl-2ファミリータンパク質の調節というメカニズムを通じて発揮されます。

クローブ1粒に含まれるユージノールと経口摂取時の効果

クローブ1粒の基本情報

クローブ1粒の重量は平均約0.07~0.10グラム(70~100mg)です。乾燥クローブに含まれるユージノール濃度は9.4~14.6%で、クローブ精油中では72~97%に達します(部位によって異なります)。これらを基に計算すると、高品質クローブ1粒(約0.1g)に含まれるユージノールは約10~15mgとなります。

口腔内で噛み潰した場合に何が起きるか

ユージノールはTRPV3チャネルを活性化し、63.1%の人が麻酔感(numbness)を感じ、27.2%がチクチク感23.7%が温感または灼熱感を報告しています。

しかし、注意が重要です。クローブ1粒程度では、麻酔効果は非常に微弱です。医学的効果(鎮痛)を得るには、高濃度のクローブ油や精油が必要で、通常の食品量ではほとんどの人は麻酔感を感じません。時間経過としては、初期の灼熱感やチクチク感は1~5分以内に急速に減衰し、数分で感覚が完全に消失します。これはTRPV3活性化による自己脱感作(self-desensitization)が起こるためです。

クローブを飲み込んだ場合に何が起きるか

ユージノールは小腸(特に空腸)で主に吸収されますが、吸収は不十分で部位依存的です。生体利用率は低く、急速に代謝され、システム血中濃度が低いことが特徴です。しかし、消化管内では局所効果が発揮されます。小腸内でのユージノール局所濃度上昇により、有害菌(E. coliSalmonellaH. pylori)が抑制され、腸粘膜の炎症が低減されます。同時に消化酵素の産生が促進され、消化促進効果(健胃作用)が期待でき、気体やガスが軽減され、腸蠕動が改善される効果も期待できます。

期待できる効果効果の程度根拠
消化促進中程度小腸でのユージノール局所濃度
抗菌作用(小腸)中程度~高有害菌抑制メカニズムが確立
胃粘膜保護軽度~中程度局所的なバリア強化
全身的な抗炎症作用軽微低い生体利用率

安全性上の注意:通常量(1~2粒)は安全ですが、高用量の継続摂取では腸粘膜の過度な刺激の可能性、特定の栄養吸収の阻害可能性があります。

医学的用途以外の驚きの応用

1. 防虫効果:化学薬品より優れた天然忌避剤

ユージノールは、一般的な蚊忌避剤DEET(ディート)よりも優れた防虫性能を示すことが科学的に実証されています。コクゾウムシ(貯蔵穀物の害虫)に対する試験では、ユージノールが90.0%の防虫率を示したのに対し、DEETは62%、MR08は60%という結果が得られました。

黄熱病蚊(ジカ熱媒介種)およびマラリア蚊に対しても、1.5~3.5時間の効果的な忌避継続時間が確認されています。この優れた防虫効果は、化学合成忌避剤に代わる天然由来代替品としての可能性を示唆しています。

2. 料理での応用:肉の臭み消しと鮮度保持

ユージノールは、肉類のチルド保存において複数の劣化プロセスを同時に抑制します。タンパク質の変性と疎水性グループの露出、脂質酸化による腐敗臭の発生、水分喪失に伴う食感低下という複数の腐敗メカニズムに対抗するのです。

最新の研究では、ユージノール含有フィルムを用いた牛肉保存で、タンパク質分解と脂質酸化の両方が有意に抑制されることが実証されました。これは冷凍できない食品の保存期間延長につながる可能性があります。

3. 消臭・防カビ効果

ユージノールは、複数の食品腐敗カビに対して強い活性を示します。グレーモルド(生鮮果実の最大損失原因)に対するIC50値は31-95 ppmで、Aspergillus属、Penicillium属、Fusarium属に対しては100-150 ppmとなっています。

実践的な食品保存応用として、ブドウ保存では修正気体包装にユージノール統合により、カビ・酵母増殖が著しく抑制されます。生野菜保存では5℃で7日間、不快臭をマスキングしながら知覚品質を維持でき、肉類保存ではサルモネラ菌およびリステリア菌の増殖が抑制されます。

ユージノール利用のバランス:優位性と制約

ユージノールは天然性と安全性でWHO GRAS認定を受けており、防虫効果ではDEET比で90%対62%という優れた実績を持っています。医学的多機能性も、抗菌・抗炎症・鎮痛・咳止め・解熱を統合する単一成分として類稀です。

しかし制約もあります。ユージノールは揮発性が高いため、防虫効果は24時間で1/10に低下します。用量依存の逆効果も重要で、高用量では肝毒性や胃潰瘍悪化のリスクがあり、治療用量の厳格管理が必要です。また、IV型接触皮膚炎などのアレルギー反応が起こる可能性もあり、感作患者では代替材選択が必要です。歯科材料との相互作用も報告されており、樹脂修復材の重合が阻害される可能性があるため、使用後の十分な洗浄が重要です。

漢方薬とクローブ(丁子):科学と伝統医学の視点から再考する

クローブ(丁子)の用いられている漢方薬

漢方薬名効能(要約)
治打撲一方(ぢだぼくいっぽう)打撲や捻挫による腫れ、痛み、内出血を改善し、血行を促進する
女神散(にょしんさん)更年期障害やのぼせ、めまい、産前産後の神経症を改善する
柿蔕湯(していとう)しゃっくり(吃逆)を止め、胃を温めて胃腸機能を改善する
丁香柿蔕湯(ちょうこうしていとう)しゃっくりと胃腸虚弱を改善し、胃を温める
丁香散(ちょうこうさん)胃腸の冷えによる腹痛、嘔吐、消化不良を改善する
丁香楝実丸(ちょうこうれんじつがん)腹痛や疝痛(せんつう)を鎮める
丁香茯苓湯(ちょうこうぶくりょうとう)水滞による腹痛や下痢、むくみを改善する

一方、歯科に適応のある漢方薬にはクローブ(丁子)が配合されていません。

歯科適応のある主な漢方薬とその構成生薬

漢方薬名適応症主な構成生薬丁子の有無
立効散(りっこうさん)歯痛、抜歯後の疼痛防風、細辛、升麻、竜胆、甘草❌ なし
半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)口内炎半夏、黄芩、乾姜、人参、甘草、大棗、黄連❌ なし
排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)歯肉炎、化膿性疾患桔梗、枳実、芍薬、甘草、大棗、生姜❌ なし
加味逍遙散(かみしょうようさん)舌痛症柴胡、芍薬、当帰、白朮、茯苓、甘草、生姜、薄荷、山梔子、牡丹皮❌ なし

立効散は「立ちどころに効く薬」という名前の通り、歯痛に対する即効性を期待して処方される漢方薬です。構成生薬の細辛は局所麻酔作用を持ち、口の中で薬を含んでから飲み込くことで、直接作用による鎮痛効果が期待できます。

半夏瀉心湯は口内炎治療で最も処方される漢方薬の一つで、黄連という生薬に含まれるベルベリンという成分が抗炎症作用を発揮します。溶かした半夏瀉心湯を直接口内炎の部位に塗布することで、治りが早くなることが報告されています。

排膿散及湯は、桔梗の排膿作用と芍薬の鎮痛作用により、歯肉炎や化膿性疾患に使用されます。

加味逍遙散は、ストレスや更年期が関係する舌痛症に処方される漢方薬で、気と血の巡りを整えることで症状を改善します。

なぜクローブ(丁子)は歯科漢方に使われていないのか?

漢方医学と現代西洋医学では、薬効成分の選択基準が根本的に異なります。漢方医学では、個々の生薬成分の強度よりも、複数生薬の相互作用と患者の体質・症状全体(証)とのマッチングが最優先されます。つまり、ユージノール単体の強力な局所麻酔作用よりも、患者の全身状態を考慮した処方バランスが重視されるのです。

立効散の構成生薬である細辛は、ユージノール様の麻酔作用を持ちながらも、同時に「温陽」という体を温める効果も持つ生薬です。半夏瀉心湯に含まれる黄連のベルベリンも強力な抗菌・抗炎症作用を示しますが、同時に体の「熱」を冷ます効果があるとされます。漢方医学ではこのような複合的な効果が、患者個別の「証」を整えることで初めて最適な治療をもたらすと考えるのです。

一方、現代西洋医学の歯科領域では、ユージノールの強力な局所麻酔作用と抗菌作用が科学的に実証されたため、単独成分としての価値が評価されています。歯科医療では迅速性と確実性が求められ、患者の証による区別よりも、症状に対する直接的で即効的な効果が重視される傾向があります。

このような医学体系の違いを理解することは、ユージノール含有製品と漢方薬の役割の違いを明確にします。どちらが優れているのではなく、それぞれが異なる医学哲学に基づいているのです。自分の歯痛や口内炎の症状に対して、どのアプローチが最適かは、医療専門家との相談によって決まります。

まとめ

ユージノールは、クローブから抽出される単一の天然化合物でありながら、医療(抗菌・抗炎症・鎮痛・咳止め・解熱・肝保護・神経保護・抗がん)、食品保存(防カビ・防腐・消臭)、防虫、消化促進という多岐にわたる実用的効果を発揮します。

伝統的な歯科漢方薬(立効散、半夏瀉心湯、排膿散及湯、加味逍遙散など)にはクローブ(丁子)が配合されていません。これは、漢方医学と現代西洋医学における薬効成分の選択基準の違いを反映しています。漢方医学では体質や症状全体に基づいた複数生薬のバランスを、現代医学では単一成分の強力な効果を重視する傾向があります。

本記事で紹介した科学的知見は、ユージノール成分の理解を深めるための情報提供を目的としています。日常生活での活用例として、クローブ精油を少量料理に加えることで、風味向上と同時に抗菌・抗酸化効果が期待できるかも知れません。ただし、使用量には十分注意し、過剰摂取を避けることが重要です。

【重要な注意事項】
本記事は成分の効果を知るための情報提供を目的としており、自己判断での治療を促すものではありません。健康上の問題がある場合は、必ず歯科医院または医療機関を受診してください。漢方薬の服用を検討される場合も、必ず医師または薬剤師にご相談ください。

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執筆・監修 中村 瞬
かわせみデンタルクリニック 院長 / 歯学博士(歯科麻酔学)/ 日本歯科麻酔科学会 認定医
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