欠損歯列のコース|船橋の歯医者・矯正歯科|かわせみデンタルクリニック

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欠損歯列のコース

欠損歯列のコースTOOTH LOSS PATTERN

Q&A

Q. 片側の奥歯を失った状態が続くと、どうなりますか?

咬み合っている側の奥歯と前歯に力が集中し、残った歯の負担が増えます。代表的な道筋では、次に下の反対側の奥歯や、上の反対側の奥歯を失う方向へ進みやすいとされています。この画面では、そうした進み方を「代表的な道筋」として、型のつながりで示しています。

Q. 前歯だけで咬んでいると、何が起こりますか?

奥歯で咬む支えがなく、咬む力を前歯だけで受けるため、前歯に負担が集中しやすくなります。上の前歯が前に開いたり、揺れたりしやすくなることがあります。これは「代表的な道筋」で、奥歯で咬む支えを失った段階にあたります。この画面の型は歯の揺れを表さないため、前歯の状態は診察で確かめます。

Q. すれ違い咬合とは、どんな状態ですか?

上下とも歯は残っているのに、上の歯と下の歯が向かい合う位置になく、咬み合う組がない状態です。咬み合わせを入れ歯で支えることになり、治療が難しくなりやすい状態の一つです。「代表的な道筋」では、最後の段階に、片あごの総入れ歯とともに示しています。

Q. この分類はなんの分類ですか?

歯が何本か抜けた歯並びを、どの歯が残っていて、どの歯がないかで分ける分類です。1920年代にカマー(Cummer)が、部分入れ歯を考えるために、歯が1本ずつある・ないの組み合わせを数えたのが始まりです。このシミュレーターでは、それを上下のあごの「右の奥歯・前歯・左の奥歯」ごとの有無にまとめた64の型(欠損歯列のコース)を使い、歯の失い方の流れを型の移り変わりとして見ます。型は歯が残っている場所だけで分けるので、歯の揺れや本数の細かな違いは表れません。型のつながりは「コースの見方」で説明します。

Q. Typeの番号は、何を表していますか?

すべての部分に歯がそろった状態が Type 1、上下とも歯がない状態が Type 64 です。番号は「下あごの型 × 8 + 上あごの型 + 1」で決まり、同じ行の8つは下あごの残り方が同じ型です。左右を入れ替えただけの型は、別の番号になります。

Q. 第Ⅰ~第Ⅳエリアまでの分類と色分けはなんですか?

宮地の咬合三角による分け方で、咬み合う組の数と歯の数で、第Ⅰ〜第Ⅳの4つに分けています。第Ⅰエリア(咬合欠損)は咬み合う組が10以上です。第Ⅱエリア(咬合欠陥)は5〜9組で、残っている歯の数のわりに咬み合う組が少ないほど欠損が進みやすい段階です。第Ⅲエリア(咬合崩壊)は4組以下で歯が10〜18本、第Ⅳエリア(咬合消失)は4組以下で歯が10本未満です。第Ⅲは治療が難しくなりやすく、第Ⅳは入れ歯の設計が単純になることが多く、比較的落ち着きやすい状態とされます。図の色はこのエリアを表し、第Ⅰが青、第Ⅱが緑、第Ⅲが黄、第Ⅳが赤です。

Q. 「代表的な道筋」とは何ですか?

歯を失っていくときによく見られる進み方を、型のつながりで示した図です。歯がそろった状態から奥歯を失いはじめ、奥歯で咬む支えを失い、最後は上下で咬み合う歯がなくなる(すれ違い、片あごの総入れ歯)までの4段階で表しています。今の型から、この先どの型へ進みやすいかを見る手がかりになります。すべての人がこの道筋をたどるわけではなく、代表的な傾向を示した目安です。

Q. このツールの結果のとおりに、歯を失っていくのですか?

いいえ。歯を失っていく代表的な傾向を示した目安です。実際の経過は、歯周病やむし歯の状態、咬む力、治療の内容などによって一人ひとり異なります。型は歯が残っている場所だけで分けているため、歯の揺れや本数の細かな違いは結果に表れません。結果は、お口の状態を大まかにつかみ、この先の見通しを考えるための出発点として使ってください。

コースの見方

欠損歯列のコースの64型とは

欠損歯列のコースの64型は、カマー(Cummer)の分類を整理したものです。上下のあごをそれぞれ「右の奥歯・前歯・左の奥歯」の3つの部分に分け、どの部分に歯が残っているかの組み合わせで、歯の残り方を64の型(2の6乗)に分けます。1本ずつの本数ではなく、歯が残っている場所の組み合わせで整理するため、歯の失い方の流れ(どこから失い、次にどこを失いやすいか)を型の移り変わりとして見られます。

表は横に動かすと右の列まで見られます

欠損歯列のコースの64の型を、上あご8通り×下あご8通りで並べた一覧
64の型の一覧(横は上あご、縦は下あごの残り方。右・下へ行くほど歯が少ない。色は咬合三角のエリア)

この画面の Type の番号は、すべての部分に歯がそろった状態が Type 1、上下とも歯がない状態が Type 64 です。番号は「下あごの型 × 8 + 上あごの型 + 1」で決まり、同じ行の8つは下あごの残り方が同じ型です。左右を入れ替えただけの型は別の番号になります。

「代表的な道筋」は、歯を失っていくときによく見られる進み方を、型のつながりで示した図です。歯がそろった状態から奥歯を失いはじめ、奥歯で咬む支えを失い、最後は上下で咬み合う歯がなくなる(すれ違い、片あごの総入れ歯)までの4段階で表しています。

もとになったカマーの分類(1920年代)は、歯が1本ずつある・ないの組み合わせ(上あごだけで65,536通り)を数えたものです。日本の補綴歯科で、これを3つの部分ごとの有無にまとめたのがこの64型の表で、「欠損歯列のコース」の図とあわせて紹介されています(宮地建夫,2013年)。

型は歯が残っている場所だけで分けるため、歯の揺れや本数の細かな違いは表れません。お口の状態を大まかにつかみ、この先の見通しを考えるための目安です。

出典(64型の表と「欠損歯列のコース」の図は文献1による)

宮地の咬合三角とは

横軸に残っている歯の数、縦軸に上下で咬み合っている歯の組の数(咬合支持数)をとり、点の位置で咬み合わせの崩れの程度をみる目安です(宮地建夫、1981年)。左上の頂点が歯のそろった状態(28本・14組)、右下の隅が歯のない状態です。図と樹形図の色は、この4つのエリアを表しています。

宮地の咬合三角。横軸が残っている歯の数、縦軸が上下で咬み合う組の数で、4つのエリアに分かれる
宮地の咬合三角の4エリア
エリア状態と条件
第Ⅰエリア咬合欠損レベル。咬み合う組が10以上。歯を失っていても、咬み合わせの支えはまだ保たれています。欠損が広がる危険は高くない段階です。
第Ⅱエリア咬合欠陥レベル。咬み合う組が5〜9。残っている歯の数のわりに咬み合う組が少ないほど(図の左下ほど)、欠損が進みやすい。歯を失うにつれて咬み合わせの支えも減り、歯並びが不安定になった段階です。
第Ⅲエリア咬合崩壊レベル。咬み合う組が4以下・歯が10〜18本。咬み合わせの支えが崩れた段階です。上下の歯がすれ違うなど条件が悪いことが多く、治療が難しくなりやすい範囲です。
第Ⅳエリア咬合消失レベル。咬み合う組が4以下・歯が10本未満。残っている歯も咬み合う組も少ない段階です。入れ歯の設計は単純になることが多く、比較的落ち着きやすい状態とされます。

咬合三角は文献3、4つのエリアの名前(咬合欠損・咬合欠陥・咬合崩壊・咬合消失)は文献4による。

この画面の点は、6つの部分の有無から数えたおおよその位置です(前歯6本・左右の奥歯4本ずつ。親知らずとブリッジのダミーの歯は数えません)。歯の揺れや歯並びの乱れは数に表れないため、お口の状態を大まかにつかむ目安として使います。

参考文献

  1. 宮地建夫. 欠損歯列の評価とリスク予測. 日本補綴歯科学会誌 2013; 5(1): 21–27.
  2. Cummer WE. Possible combinations of teeth present and missing in partial restorations. Dental Summary 1921; 41: 156–.
  3. 宮地建夫. 「欠損歯列の客観的位置づけ」の提案. 日本歯科評論 1981; (462): 156–169.
  4. 宮地建夫. 症例でみる欠損歯列・欠損補綴 レベル・パターン・スピード. 東京: 医歯薬出版; 2011.

正面から見た歯の図は、下の3Dデータをもとに作った模式図です(改変あり。出典の詳細)。実際の歯ぐきの形や骨のやせ方を示すものではありません。

  1. ライフサイエンス統合データベースセンター. BodyParts3D. https://lifesciencedb.jp/bp3d/(CC BY-SA 2.1 JP、2026年10月5日参照)

免責・監修

  • この図は歯の残り方を説明する目安です。
  • 実際の経過は、歯周病やむし歯の状態、咬む力、治療の内容などによって一人ひとり異なります。
  • 治療の方法は担当の歯科医師とご相談ください。

監修 中村 瞬 かわせみデンタルクリニック 院長/歯学博士(歯科麻酔学)/日本歯科麻酔学会 認定医

最終更新: