日本人は1日何回歯を磨いてるのか?【令和6年歯科疾患実態調査】
皆さんは、歯や口の健康について他の人がどれくらい気にしているのか、どんなケアをしているのか気になったことはありませんか?「みんなはどうしてるんだろう?」「これって普通なのかな?」──そんな疑問に答える調査があります。
今回は、厚生労働省が実施した「令和6年 歯科疾患実態調査」の結果から、日本人の「普通」の歯科事情を深掘りしていきたいと思います!私たち日本人が、歯の健康に関してどんな現状にあるのか、一緒に見ていきましょう。
まずは調査の概要から!私たちのデータはどう集められたの?
この調査は、日本の歯科保健状況を把握し、今後の対策に必要な基礎資料を得ることを目的としています。全国から満1歳以上の約54,000人の世帯員が対象として無作為に抽出され、質問紙調査と口腔診査(聞き取りを含む)が行われました。最終的に、14,695人(男性6,738人、女性7,957人)の方が被調査者となっています。
ここで示される「割合」や「平均値」は、各都道府県の人口規模が反映されるように調整された「全国補正値」であり、信頼性の高い「日本人の普通」を示していると言えるでしょう。ただし、「全国補正値」は今回から導入されたものであるため、過去の数値と算出方法が異なることに注意が必要です。
歯みがきは国民習慣!みんな1日に何回歯をみがいてる?
まず、最も身近な歯のケアである「歯みがき」についてです。 調査結果によると、1歳以上の者の97.2%が「毎日歯をみがく」と回答しています。
さらに、「毎日2回以上歯をみがく者」の割合は増加傾向にあり、令和6年では82.0%に達しています。朝晩はもちろん、食後にサッとみがく人も多いのかもしれません。みんな「普通」に念入りなケアを実践しているようです。

「もう一歩」踏み込んだ歯ブラシ以外のケア、みんなしてる?
歯ブラシだけでなく、歯と歯の間の清掃用具(デンタルフロスや歯間ブラシなど)を使っている人がどれくらいいるのかも気になりますよね。
歯ブラシ以外の清掃用具等を用いて歯や口の清掃を行っている者の割合は、全体で63.4%でした。約3人に2人が歯間ケアなどを実践していることになります。「普通」のケアがさらに進化した形と言えそうです。性別では、女性の方が71.4%と男性の53.9%よりも高い傾向にありました。
「歯科検診」は「みんな」の習慣?
さて、歯医者さんでの定期的なチェックはどうでしょう? 「この1年間に歯科検診(健診)を受けましたか」という質問に対し、全体の63.8%が「受けた」と回答しました。男女別では、女性が66.5%、男性が60.6%と、女性の方がやや高めです。
年齢階級別に見ると、10~14歳の男性が97.8%で最も高く、最も低かったのは20~24歳の男性で36.4%でした。就活や社会人になりたての時期は、忙しさから検診がおろそかになりがちなのかもしれません。
受診機会としては、「(かかりつけ)歯科医院での定期的な検診(健診)」が55.7%と最も多く、多くの人が「かかりつけ医」で継続的に診てもらっている「普通」の姿が浮かんできます。
「むし歯」の状況は?減ってるけど油断は禁物!
むし歯(う蝕)の状況も見てみましょう。
乳歯(1~14歳)のう蝕経験がある者の割合は、概ね減少傾向にあります。特に8歳で最も多く37.8%でしたが、過去の調査と比較すると大きく減少しています。子供たちのむし歯予防が進んでいるのは喜ばしいことですね!
永久歯については、年齢が上がるにつれてう蝕経験者の割合が高くなります。35歳以上85歳未満では90%以上と高い割合です。若い世代(5歳以上35歳未満)では減少傾向にあるものの、高齢世代(55歳以上)では増加傾向にあるというデータもあり、年齢によるケアの重要性が示唆されます。
また、治療を受けていない「未処置のう蝕」がある人の割合は、全体で28.2%、60歳以降では30%を超えており、高齢になるほど未治療のむし歯を抱えている人が増えるの状況が見られます。男性の方が女性よりも未処置のう蝕を持つ割合が高い傾向にありました。
自分の歯を20本以上保つ8020運動」の達成状況も改善傾向にあり、80歳で20本以上の歯を持つ人の割合は約61.5%と、前回調査(51.6%)よりも高くなっています。これは「普通」に達成を目指せる目標になりつつあると言えるでしょう。
「歯周病」は他人事じゃない?!みんなも気を付けて!
歯周病のサインである「歯肉出血」を持つ人の割合は、80~84歳で50.3%と最も高く、年齢が上がるにつれて高くなる傾向があります。
さらに深刻な「4mm以上の歯周ポケット」を持つ人の割合は、80~84歳で61.6%と最も高く、これも年齢とともに増加し、特に65歳以上で概ね増加傾向にあります。歯周病は自覚症状がないまま進行することもあるため、「普通」に歳を重ねるとリスクが高まる病気として、定期的なチェックが欠かせません。
「フッ化物応用」の経験、みんなどれくらいある?
むし歯予防に効果的なフッ化物。フッ化物応用(塗布、洗口、配合歯磨剤の使用)の経験がある人の割合は、全体で70.2%でした。特に14歳以下の各年齢では、いずれかのフッ化物応用の経験がある者が72.5%であり、6歳では86.3%と最も高くなっています。
フッ化物配合歯磨剤の使用経験も74.4%と高く、日常的にフッ化物を取り入れたむし歯予防が「普通」になっていることが分かります。歯ブラシの毛先より細い溝が歯にはあるため、フッ化物配合歯磨剤を使わなければむし歯になるのは必然です。
しかし、フッ化物については利用したこと(経験)があるかどうかで、日常的に使っているかどうかは調べられていないため、歯磨きのたびに必ず使用している、たまに使用しているなどの使用頻度の調査も必要かといます。
「歯や口の不調」、みんな感じてる?
「歯や口の状態について気になることがある」と回答した人は、被調査者全体の42.2%でした。約半数近くの人が何らかの不調を感じていることになります。
特に、50~54歳で54.4%が最も高く、この年齢層が口の不調を最も感じやすい時期かもしれません。
具体的な症状では、「冷たいものや熱いものがしみる」が35~39歳で17.8%、「歯をみがくと血が出る」が60~64歳で12.8%、「ものがよくはさまる」が55~59歳で29.3%と、それぞれ高い割合で報告されています。
矯正歯科治療の経験は?
美容や健康意識の高まりから、矯正歯科治療の経験者も増えています。 矯正歯科治療の経験がある者の割合は、男性では15~19歳で31.0%が最も高く、女性では25~29歳で33.8%が最も高くなっています。
まとめ:日本人の歯科事情と「普通の健康」
今回の調査結果から、日本人の歯科保健状況は、過去の調査と比較して全体的に改善傾向にあることが分かりました。特に「毎日歯をみがく」ことや「フッ化物を利用する」ことなど、基本的なケアは高いレベルで「普通」になっています。
ぜひ、この機会に定期的な歯科検診を継続し、ご自身の「当たり前」のケアを見直してみてはいかがでしょうか?
参考文献
- 「令和6年歯科疾患実態調査」の結果(概要)を公表します|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59190.html
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